2011/05/10

BELDEN 8412でシールドを作る

さて、先日IbanezのSR505Fを買ったわけで。
ベース買っちまった参照

ベースだけじゃどうにもならない。
音を鳴らすアンプやらに繋ぐシールドが必要だ。
しかし、MONSTER CABLEにせよ、PROVIDENCEにせよ、BELDENにせよ、いいシールドは高い!
3m5000円とかお財布に優しくないお値段だ。
でもやっぱり使うならいいシールドが欲しい。でも財布のダメージは抑えたい。
こんな無茶な要求を満たすものがあるのか。

…あるんですよ、奥さん。(CV:みのもんた

完成品だから高く付くのだ。だったら自作すればいい!
無ければ作る!高いなら自分で作って安く済ませる!
というわけでシールドを自作することにした。

なのでまずは材料を調達しに、もうじき取り壊される秋葉原はラジオ会館の2階、トモカ電気のプロショップへGO。


今回使用する材料はBELDEN 8412を3mとトモカ電気のモノラルフォン端子2個。


BELDEN 8412というのはギター/ベース用シールド、特にベース用シールドとしては鉄板、なそうである。
中低域寄りのサウンド故らしい。
主にジャズ研で弾いたりする程度でステージで弾く用事はないし、動き回りもしないので長さは3mもあれば十分と判断。
で、自分で長さ測って切ってレジに持って行ったら、
「お申し付けくだされば切りますのでー」
と言われた。どこぞのマルツみたいに自分で切って自己申告という方式ではなかったらしい。失敗。
600円/mで3m、計1800円。
で、次にフォン端子。
これも定番はSwitchCraftなる会社の端子がいいらしい。
しかしこいつは高い。
錆や劣化のしにくい金メッキ端子が欲しかったのだが、SwitchCraftの金メッキ端子は1個800円!高い!!
…よし、別なのにしよう。
で、見てみるとトモカの端子なら金メッキでも1個150円。これはお安い。見た感じ安っぽさもない。
よほどのことがなければ端子でそこまで変わることも無かろうとこれに決定。シールドの両端で2個、計300円。
以上合計2100円。
ちなみに、このBELDEN 8412を使用したBELDEN純正シールドはSwitchCraftの銀メッキ(?)端子を使用して定価5880円。サウンドハウスの超特価でも4000円オーバーである。たけぇ。

さて、家に帰ったら下準備。自宅では半田付けできる環境がないので部室でやることにし、自宅である程度の準備を済ませる。


先にシールド線の構造を話しておくと、一番外側から順にゴム皮膜→紙皮膜→シールド線→繊維層→芯線2本となっている。
まずはカッターで表面のゴム皮膜を剥がす。割と分厚いのでよく切れるカッターを使おう。
切れ味が悪いやつで力ずくで剥こうとした挙げ句、紙皮膜もぶった切ってさらにシールド線まで切った!なんて言ったら悲しいしね。
ちょっとずつ切り込んでいって、隙間から白い何かが見えるようになるまで切り込む。あとはその深さでゴム皮膜を一周切ればゴム皮膜を剥がせる。うまく力を加減すれば中の紙皮膜をシールド線を傷つけることなく切れるかも。
無事剥くことに成功すると、中から編み込まれた銀色のシールド線が出てくる。


で、このシールド線をほどいて、シールド線のさらに中にある繊維層と分ける。シールド線をほどくとき、面倒くさがらずにきちんとばらばらにして、放射状に広がるようにしておくと後が楽。
で、ほどいたらシールド線を繊維層と混ざらないように折り返し、シールド線を切らないようにして繊維層を切り取る。
繊維層は白くて柔らかいものと茶色くて固めのものの2つがあるが、両方切り取る。しっかり根本まで切っておいたほうが後々の半田付けで邪魔にならない。


切り取ったら、シールド線を束ねておく。先の手順で、きちんとほどいておくと、束ねる工程で苦労しない。
あとは、芯線のゴム皮膜も同様に剥いて、なかの芯線をねじってまとめておく。
さて、ここまでやったらひとまず終了。ジャズ研で半田付けを行う。
ここでデジカメをiPodTouchからNikon P6000にチェンジ。高解像度!


まぁ、結局なんでこうなったかって、iPodTouchをジャズ研に持って行くのを忘れて半田付けの工程を撮ってなかったからなんだ。
それはともかく。
端子の先端と、端子のケーシング(?)を持ってネジを外す方向に回すと、先端とケーシングがばらばらになる。
で、ばらすと、スプリング、ケーシング、ゴムカバー、端子の4つに分かれる。スプリングは端子によってあったり無かったりする。
半田付けをする前にケーシング→スプリング→ゴムカバーの順にシールドケーブルに通しておく。
これをやっておかないと、端子の半田付けが出来ない。
付けずにやってしまうと半田付けやりなおしになるので要注意!


さぁお待ちかね半田付け!
使用する半田はシールド用半田としておなじみらしいKester44。
正直はんだはどれでもいい気がする。自分が使い慣れたものをどうぞ。そこら辺の電子工作用でも問題ないと思う。
そこまで音質に影響するとも思えない。むしろ半田付けの腕の方が影響しそうな気がするよ。

さて、何をどこに付けるかだけど、端子から生えてる短いやつに芯線の一本を、長いやつにもう一方の芯線とシールド線を束ねて半田付けする。両方の端子で同じ付け方をするように。
今回BELDEN 8412は白と黒の芯線だったので黒を短い方に、白とシールド線を束ねて長い方に半田付けする。
何色をどっちに付けるかはその人次第だけど、シールド線と束ねた側は必ず長い方に付けよう。ドミナントとの約束だ。
このとき、シールド線と芯線を半田付けしておくと端子に付けるとき楽かも。
楽器とアンプの方向性をつけたい場合は、楽器側を今と同じように、アンプ側はシールド線も切り取って芯線だけを分けてつなげる。
もっとも、方向性と言ったところでダイオードみたいにどっちかにしか流れない、ということもないし、この方向性を持たせたシールドがいいかどうかもよく分からんので、この辺はそれぞれ好みで。

ジャズ研の半田ごてはいい加減整備不良で先端が使えない。サイド部分しか熱くならないので使いにくい。
しかもなぜか半田ごてあるくせに半田ごてスタンドも半田取りのスポンジも無いのでティッシュに水を含ませてスポンジの代用にする。先端に付いた半田をとらないと先端で固まって後々地獄を見るので気をつけよう!

半田付けが終わったら、ゴムカバーを半田付けした部位に被せる。これで端子の金属ケーシングと接触しなくなる。
あとはケーシングを戻して完成!!

さて、半田付けが完了したところで手近にいた1年のギター弾きにシールドを渡して鳴るかどうかテスト。
どうにか鳴ってくれました。
半田をしている最中の鳴るか分からない緊張感、そしてきちんと鳴ったときの達成感。
んでもって万が一鳴らなかったらその時の絶望感。

では、自宅に帰って早速弾いてみよう。
比較対象はその辺で買ってきたやっすいステレオミニ端子ケーブル(爆

なんか低域の重さが強烈になった気がする。
ステレオミニ端子ケーブルで自作HPAに繋いでたときはイマイチ薄かったんだが、
こいつに変えてみたら分厚く、重厚になった。
言われる評判通り、かしらね。
あとは後日ジャズ研のベース用シールドと自分のやつで比較してみる。

こうやってお安く作れるので、みんなも試してみよう!
シールドの半田付けくらいなら割とすぐできるよ!






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